西日本豪雨・山陰線迂回貨物の運行決定について

運行概要 キャンペーン

7/7に発生し,広島県・岡山県・愛媛県を中心に大きな被害を与えた平成30年7月豪雨,鉄道網,ひいては物流網に甚大な影響を与えました.当初から検討にあがりながら,実は現実的ではないのではないのか思われた,山陰線の活用.いよいよたちあがることになりました.

 

貨物列車は名古屋〜福岡の往復で1往復設定,迂回区間は,

  • 岡山タ 347〜幡生 2115
  • 幡生 434〜岡山タ 2212

で運行されます.貨車6〜7両を,EF64で岡山タ〜米子を,米子〜幡生はDD51で牽引します.

また,EF64には,「がんばろう岡山」「がんばろう広島」を掲げたラッピング・ヘッドマークが用意されます.

下りは8/28(火・名古屋発),上りは8/31(金)から運転開始です.

 

山口線内の運行時刻は,上り,下りとも岡見貨物とは大幅に異なるものと思われます.


ここからは私見となります.

 

詳細な通過時刻(「スジ」と言います)は不明ですが,この内容では,山陰線・山口線を日中に通過する,しかも,自動車で貨物列車を追い越すことができることが予想できます.山陰線・山口線には「SLやまぐち号」,以前運行されていた浜田発着の寝台特急出雲,浜田市の中国電力三隅発電所向けの貨物列車(岡見貨物)向けに撮影地が開発されています.沿線がこの列車の撮影のために,全国から人が集まり,大混乱になりかねないことは容易に想像がつきます.撮影に来られる皆様におかれましては,絶対に違法駐車・スピード違反などを起こさないようにしていただきたいところです.

また,この列車の撮影に関して,通常取りうる行動では,被災地の援助にならないことも注意が必要です.列車の撮影に関しては,被災地に対して何かしらの支援を行うべきです.

先ほどの記事で「広島県に寄付した」と書いたのは,そのためです.

ルール・マナーの遵守,沿線現地・被災地への経済的配慮・敬意を忘れずに撮影行に臨みたいものです.皆様におかれましても,ご協力をおねがいします.


なお,牽引する機関車として,愛知機関区のDD51 857,1802,1804が送り込まれています.

模型で再現する場合は,KATOの最新製品「DD51 800 愛知機関区 JR貨物色」が最適と思われます.(製品そのままですと891号機になりますが,細かいことを気にできません.)

 

金屋代鉄道では,今回の迂回貨物の再現のために,上記製品を含む機関車(および,これらの機関車の通常運用で牽引されるタンク車)の大量増備を行いました.9月以降の展示会で,この大被害となった西日本豪雨と,その復旧に当たった皆様の努力の記憶を伝えていこうと考えております.